2004年 11月 18日
約5ヶ月ぶりのシャンソニエ「ラ・ベル・エポック」でのライブの模様を、ブラボー!クミコファンサイトの管理人山森が場景描写を中心にお届けします。
1. 吉祥寺駅南口の夜景昔から知っているこの吉祥寺駅南口すぐの繁華街の雑然とした狭さがとっても大好きです。こんな狭い道なのに路線バスが走っているのも驚きですが、雑然とした中にも何となくスマートさが感じられて、たとえば私の住まいのある大宮の品のない雑然さとはちょっと違いますね。2. ベルエポック階段下の案内表示こんな吉祥寺南口すぐそばの繁華街の中に建つビルの二階がベル・エポックです。お客さんは階段で上がって行くのですが、その階段の登り口に、「本日の主演者-クミコ」の案内表示がありました。3. 階段の踊り場にあるプレート一階から二階へ上がる踊り場に掲げられたベル・エポックのプレートらしきものです。店名の上には店内の写真が掲げられていました。開演前には一階 、二階、そしてこの踊り場にも大勢のお客さんが並びました。外はかなり強い雨が降っていて、一階に並んでいた方達はかなり寒かったのではないかと思います。4. 美しいステンドグラスベル・エポックのドアにはロートレック風の美しいステンドグラスがはめ込まれています。ドアの前に立って耳を澄ませると、リハーサル中のクミコさんの声が聞こえてきました。じっと聞き込んでしまうと今日歌う曲名が事前に分かってしまうので、あまり聞かないようにしていましたが、それでもたとえば、「幽霊」のようなボルテージの高い歌は、はっきりと分かってしまいます。(これはこれで嬉しいですが・・。)5. ベル・エポックのチケットベル・エポックのチケットはドリンク券も兼ねていて、店内に入ると飲み物と引き替えにこのチケットを返さねばなりません。それがちょっと残念なような気がします。・・・・・さて、そんなこんなで、いよいよ開場となりました。私はかなり先頭のほうに並んでいたのですぐに店内に入ることができましたが、後から後からお客さんがひっきりなしに入ってきて、すぐに店内は大混乱。ちょっとでも席を迷っている時間はありませんでした。マスターは「とにかく早く席を決めて座ってくださ〜い。」とお客さんに叫んでいるし、店の従業員も、きっとこれほどのお客さんを受け入れた経験は過去に無いはずで、みなさん右往左往していました。6. スクリーンを見ながら赤ワインを・・もう言うまでもなく店内は超満員。私は身体をかがめてとにかくじっとしていましたが、席を探すお客さんがひっきりなしに私の膝をかすめていきます。着席した人たちがドリンクを注文するものだから、まだ席が見つからない人とドリンクを運ぶ従業員の人たちでぐちゃぐちゃの状態です。マスターは従業員の人に向かって、「入り口に一人行って、止めててなきゃダメだ〜。」とか「ドリンク持っていったらチケットは回収すんだよ〜。」などと叫び、かなり焦っている状態がしばし続きます。さて、そんな状況を見ながら私達(私、Lazybonesさん、田久保君)の3人はやや遅めにドリンクをオーダー。ちょうど私の手元に赤ワインが来たときには、ちょうどお店の大スクリーンで先日の「歌謡コンサート」のビデオが上映されました。出だしの演歌の方2人はそそくさに早送りして(笑)、布施明さんから始まる「テーマ:越路吹雪」の部分から再生。ちょうどクミコさんの「ラストダンスは私に」になったときに、私はワイングラスを掲げて自分で乾杯。赤ワインも美味しくてとってもいい気分になりました。やっぱりシャンソン聞くには赤ワインですよね〜。なお、この時点でマスターが「もう、立ち見もダメだ〜!」と叫んでいらっしゃいました。7. 「ラストダンスは私に」に大拍手!それまで超満員でガヤガヤしていた店内も、ビデオがクミコさんの「ラストダンスは私に」の時になると、お客さんの視線はまさにスクリーンに釘付け!曲に合わせて手拍子をとる人もかなりいて、既に場内はノリノリの状態になってました。私は隣のLazybonesさん(LazybonesさんはNHKホールで生で「歌謡コンサート」を鑑賞されたんです。)に、「この時点ではもう手持ちカメラが待機していたんですか?」とか「これはステディカムじゃなくて単なる手持ちカメラですよね〜。」とか質問すると、「そうですね〜。(カメラマンの)腰のあたりから見上げる感じ・・・」とのお答え。うーん。実にいい。この瞬間もいい。この雰囲気がいい!と、一人悦に入る私でした。「ラストダンスは私に」が終わった瞬間、もちろん場内は割れんばかりの大拍手!そしてお客さんの多くがスクリーンとは反対方向の入り口のほうを振り返りました。実はベルエポックの控え室は入り口すぐ横にあるんですよ。思わず私も振り返ってみたら、観客や従業員の隙間から上條さんのニコニコした顔が見えました。きっとクミコさんはその奥に待機していらっしゃるんでしょう。さていよいよこれから上條さん、そしてクミコさんの登場です。 第一部:午後7:30〜午後8:30 上條さんがまず入り口近くの控え室から登場して、客席内を通り抜けピアノに向かわれる。続いてクミコさんが控え室から登場し、満員の客席内を通り抜けステージに立たれました。そして、マイクを手に取りっての第一声は、今日のライブはインターネットでしか発表していなかったので、まさかこんなに多くのお客様が、ましてこれだけの悪天候の中、こんなに来ていただけるとは思ってもみませんでした。という感想とそれに対する感謝の言葉。そしてちょっと冗談めかしたニュアンスで、立ち見の方は料金は安くしてあげなきゃいけませんね。の一言。このクミコさんの第一声で場内になんとも言えぬ暖かい雰囲気が満ちあふれました。 ところで、クミコさんの今日の衣装は、(多分!)お気に入りの黒サテンのパンツ(タキシードパンツのようにパンツの外側の縫い目 に沿って、側章=飾りのブレードが縫付けてあるもの)と白のノースリーブのブラウス(全面に横のピンタックが入っていてVネック、そしてVネックの胸元で生地を結び腰の位置までそれが長く伸びているもの)でした。 そんな感じで今日の第一部のステージが始まりました。さて、第一部の曲目は下記の通りです。なお曲によっては、(文章が下手で申し訳けないですが、)簡単な注釈も付け加えさせていただきました。なお、初めて聴く曲も多かったので、曲名の一部はLazybonesさんにその都度教えていただきました。 【乙女のワルツ】この「乙女のワルツ」はファン掲示板やその他のコンテンツでも、おにま様を初めてとして多くの方のご推薦をいただいていた曲ですね。この曲をクミコさんが一曲目に歌ってくださって私としても感無量でした。おにま様。どうもありがとうございました。【願い】この歌をCD以外で聞くのは私も初めてでしたが、実は以前からこの歌が大好きでして、クミコさんの声のキュートレベルが最高潮になるのがとても楽しいかったです。※ちなみにこの曲は事務所にメールでリクエストがあったそうで、リクエストされた方はただ者ならぬ全身上下白のスーツで予約席に座っていらっしゃいました。このファンの方の風貌はまるで「ゴッドファーザーパート2」で、若き日のデニーロに殺られちゃうマフィアのボスのドン・ファヌッチみたいに、大変存在感のある方でした。【枯葉】今まで生で聞いたこのとのなかった「枯葉」をシャンソニエで聞けたのは感無量です。このジャズ・スタンダードの名曲は、昔から私の大好きな曲だったので(ブラボー!ファンサイトのドメイン名もautumn-leaves です。)すごく嬉しかったです。リハーサルの時にもこの曲が聞こえてきたので「あ、歌ってくれるんだ。」と知っていましたが、生で聞けてホントに嬉しかったなぁ。「・・疑いも〜ためらいも〜あの恋のあかしなら〜・・」の私の大好きなフレーズの部分では、歌声がちょっと強くなって本当にジーンとしてしまいました。【サンフランシスコの6枚の枯葉】この歌を初めて聞きました。正直ぶったまげました。大感動です。何人かのファンの方がブラボー!クミコファンサイトの「VOTE/歌への想い」で、この曲のことを書いていらしゃったのも大納得です。「なぜ私は今までこの歌を知らなかったのだろう?」という後悔の念さえ起こりました。クミコさんのオトコ口調の歌を聞くと、オトコの私はアッという間に感情移入出来ちゃって、本当にグイグイと引き込まれます。「拝啓・・」と歌詞が入ってきた途端、完全ノックアウトです。ロマンチックでカッコいいこの歌の歌詞もメロディも表情も動作も大好きです。※ところで、この曲の話題はここでも・・ ※ここでも人気投票が・・ 【地下鉄の切符切り】ブラボー!クミコファンサイトの常連礼子さんのオススメ曲もこれまた素晴らしい!。何気ない一人称系の歌詞がずーっと続くのかと思いきや、最後のオチがたまらなくシニカルで、いきなり訪れるエンディングの迫力と、クミコさんの左手のピストルの仕草にしびれちゃいました。ホント、カッコいい〜。シャンソンの中でも比較的辛口の部類に入ると思われる私にとってたまらなく貴重な一曲。【誰もいない海】注釈-省略【わが麗しの恋物語】注釈-省略【わたしは青空】※クミコさんはMCの中で、「この歌はピアノだけで歌うのはとても難しいんです。」とおっしゃっていました。また、「カラオケで歌われる方にも要注意ですよ〜!」とおっしゃってました。リハーサルでもこの「わたしは青空」を入念に何度も歌われていたようです。【愛する時】この曲についてのバックボーンなどの詳細が分かりませんのでファン歴に長い「おにま様」に教えていただきました。---以下開始--- 「愛する時」の原題は確か「On s'aimera」で、作詞・作曲者はレオ・フェレ。シャルル・トレネ、ジョルジュ・ブラッサンス、ジャック・ブレルなどと並ぶシャンソン界の有名なシンガー・ソング・ライターです。他にも「時の流れに(Avec le temps)」、「パリ野郎(Paris canaille)」、「ジョリ・モーム(Jolie mome)」、「サン・ルイ島」などを書いています。訳詞はシャンソン歌手の高野圭吾さん。トレネの「幽霊」やムルージの「サンフランシスコの6枚の枯葉」、ピアフの「雀のように」も高野さんの訳詞でクミコさんは歌っています。となると高野圭吾さんも一度聴きたくなってしまいますか? 「うまい」歌手とは必ずしも言えませんが、独特の味わいがあります。彼の歌うミシェル・ルグランの「風のささやき」も好きですね。高野さんについてはクミコさん自身がみごとに語ってくれています。 ---以下終了--- 【小さな空】注釈-省略(私が詳細を知らないため)【コメディアン】注釈-省略(私が詳細を知らないため)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 以上で、第一部終了です。ここで30分の休憩に入りました。 さて、休憩になったので、私は外に出てタバコを一服しようとしたのですが、なかなか外に出られません。というのは入口付近でCDや本の販売をしてまして、その場所にはクミコさんもいらっしゃって直々にファンのお相手をしていますので、多くの人が群がって、なかなか通れない状態なのです。それでもなんとか外に出て、外の喫煙所で一服してきました。 外から店内に戻ろうとしても、まだまだ座れない方が大勢いらっしゃって、その方たちの間をかき分けながら、ようやく自分の席に戻りました。ふと気が付くと私の後ろの席には仙波プロデューサーがいらっしゃいました。本当に店内は暑くてなってしまっていて、私は上着を脱ぎました。ただそんな暑い中でも大いに助かったのは、右隣りのLazybonesさんが扇子を使っていらっしゃったので、その風が私のほうにも吹いてきて少しは涼しかったことです。 第二部:午後9:00〜午後10:00 ちょうど9時に第二部が始まりました。第二部の曲目は下記の通りです。 【お帰りなさい】最近、ライブでよく歌われているようですね。冷たい雨の降る今日みたいな夜に聞くと、身も心も温かくなりますね。【公園の手品師】クミコさんもMCでフランク永井さんのことを話していましたが、この歌は[作詞 宮川哲夫・作曲 吉田正・ 唄 フランク永井]で有名な歌とのことです。※なお、こちらのページで歌詞とメロディを聞くことができますョ 【情熱】生で初めてこの歌を聴きました。私はこの歌が大好きだったのでとても嬉しかったです。「私のほうが先に〜」というところが大好きなんですよ。【美しい昔】この歌はベトナムの国民的シンガーソングライターのチン・コン・ソンさんの歌だということですが、日本では天童よしみさんも歌われているとても美しい旋律を持った曲です。※こちらの参考ページをぜひご覧ください 【デイドリームビリーバー】ファンサイトで常連の田久保君の大好きな曲、原曲はもちろんモンキーズで、日本語版はキヨシローのタイマーズです。※モンキーズのシングル盤のオリジナルジャケットはこちらで見られます。 【嘆きの天使】クミコさんはMCの中で、この歌の歌詞にある「おぼこ娘」という歌詞について「時代を感じさせる・・・」とコメントされていました。※マレーネ・ディートリッヒ主演の映画「嘆きの天使」について 【ありがとういのち】私たちの中に宿る命、というよりも、私たちを支え育む命というものを、これほど真摯に表現した歌を私は知りません。作詞作曲家の表現力と歌い手の表現力が100%発揮された素晴らしい曲ですね。※「ありがとういのち」の歌詞 ※作詞・作曲のヴィオレータ・パラのサイト 【わたしは青空】クミコさんがMCでおっしゃるには、この「わたしは青空」は制作サイドからの要望として、今日のステージの第一部と第二部の両方で歌って欲しいとのことらしく、第二部でも歌ってくれました。【幽霊】注釈-省略【鳥の歌】私も以前からこのカザルスの「鳥の歌」がとても好きでしたので、今日歌ってくれてとても嬉しかったです。・・しかし、私よりも誰よりも、この歌を生で聴くことができて一番喜んでいらしゃるのは、はるばる北海道からお出かけになった、ブラボー!ファンサイトでもおなじみの恵里さんのようでした。ずっ〜とハンカチを顔に当てられたままでした。【ラストダンスは私に】注釈-省略アンコール <ここの文章:準備中> 【愛しかないとき】注釈-省略心に残ったMC 正味2時間もの中身の濃いステージの中では、楽しいMC(歌の合間のトーク)もたくさん聞かせていただきましたが、その中からいくつかご紹介をさせていただきます。・「ハウルの動く城」パンフレット ご存じの方も多いでしょうが、宮崎駿監督の「ハウルの動く城」の映画パンフレットにクミコさんの文章が載っています。クミコさんによれば今までの原稿書きの仕事で最も苦労されたとのこと。私もまだ読んではいませんが、ぜひ読んで見ましょう♪ ・「生まれ故郷川口について」 最近のコンサートでは、クミコさんはしばしば自分の生まれた川口市(埼玉県最南部・荒川を挟んで赤羽と面す)のことを話されますが、この日のベルエポックでもより深い話をされていました。「お父上の背中に乗ってよく荒川の土手に行ったこと」(この荒川の土手というのは、浦山桐郎監督の名作「キューポラのある街」でも有名です。)「近くにはブルーカラー労働者の人たちが多く、よくその人達に遊んでもらったということ。」「なので、綺麗な都会的な風景よりもちょっとうらぶれたさびれた町並みのほうが好きだということ。」・・・等々。私は今でもこの川口と比較的そばの大宮に住んでいますからクミコさんが思い出されているシーンはほとんど我が事のようにイメージできます。 ・・・ ただ残念なのは、今の川口はそのような町並みがどんどん失われ、もうしばらくすると、とっても綺麗な都会的風景に代わってしまうだろうということ。もうとっくの昔に荒川の土手上に立つ船戸小学校も船戸中学校も新築されてしまったし、鋳物工場もほとんど全くなくなって、(エビス?の)ビール工場(?)だった広大な敷地が、今はすべてが取り壊され広大なマンションが建ち並ぼうとしていること。大宮から京浜東北線に乗って東京に向かうとき、いつもこの川口の変貌ぶりに驚かされています。そして、やっぱりちょっと残念な気持ちです。 ・・・
by digikazu
| 2004-11-18 22:26
| kumiko
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